まったり技術ブログ

Webエンジニアのセキュリティブログ

2025年 人気脆弱性 TOP 10 in GitHub

はじめに

毎年恒例の「人気脆弱性トップ10(2025年版)」を発表します。

過去のランキングは下記のリンクから

 年代  トップ脆弱性
2024年 4,522 pt - XZ Utilsに悪意のあるコードが挿入された問題(CVE-2024-3094)
2023年 1,847 pt - macOS における権限昇格される脆弱性(CVE-2022-46689 / MacDirtyCow)
2022年 2,924 pt - Linux Kernel における権限昇格される脆弱性(CVE-2022-0847 / Dirty Pipe)
2021年 15,134 pt - Apache Log4j における任意のコードが実行可能な脆弱性 (CVE-2021-44228 / Log4Shell)
2020年 3,696 pt - Microsoft SMBv3 の接続処理にリモートコード実行の脆弱性 (CVE-2020-0796)
2019年 5,413 pt - Microsoft Windows 製品のリモートデスクトップサービスにおけるリモートでコードを実行される脆弱性 (CVE-2019-0708 / BlueKeep)
2018年 1,242 pt - libssh における認証に関する脆弱性 (CVE-2018-10933)

スコアの計算方法

ランキングに利用するスコアの算出方法です。

  • リポジトリ数 × 10pt ・・・ ①
  • スター数 × 1pt ・・・ ②

「①+② の合計pt」でランキングを付けています。

対象となる脆弱性

 下記の条件の統計対象の脆弱性となっています。

  • 「CVE ID が CVE-2024-*」かつ「公表日が 2024/12/01 以降」
  • 「CVE ID が CVE-2025-*」かつ「公表日が 2025/11/30 以前」

2025年 人気脆弱性 TOP 10 in GitHub

10位 532 pt - Erlang/OTP SSH Server の認証不要のリモートコマンド実行の脆弱性(CVE-2025-32433)

リポジトリ数: 32 / スター数: 192

  • Erlang/OTP は Erlang プログラミング言語向けのライブラリ群
  • SSH サーバーに脆弱性が存在し、攻撃者が認証なしで遠隔からコードを実行される可能性があります
  • SSH プロトコルメッセージ処理の脆弱性を悪用されると、攻撃者が認証なしに対象システムに不正アクセスし、有効な認証情報なしで任意のコマンドを実行できる可能性
  • 一時的な回避策として、SSH サーバーを無効化するか、ファイアウォールのルールを設定してアクセスを防止する方法があります

【参考】

9位 535 pt - Vite で任意ファイルの読み取りが可能な脆弱性(CVE-2025-30208)

リポジトリ数: 24 / スター数: 295

  • 任意のファイル読み取りの脆弱性
  • 影響を受けるのは、"--host"または"server.host"設定オプションを使用して Vite 開発サーバーをネットワークに明示的に公開しているアプリケーション

【参考】

8位 563 pt - Microsoft Windows 製品のLDAPサービスにおけるサービス運用妨害の脆弱性(CVE-2024-49113 / LDAPNightmare)

リポジトリ数: 4 / スター数: 523

  • 通称 : LDAPNightmare
  • LDAP サービスのコンテキスト内で任意コード実行が可能
  • 認証されていない攻撃者が、標的とする Windows マシンに細工された IPv6 パケットを繰り返し送信することで発生させることができる

【参考】

7位 592 pt - RARLAB の WinRAR におけるパストラバーサルの脆弱性(CVE-2025-8088)

リポジトリ数: 27 / スター数: 322

  • Windows版WinRARに存在するパストラバーサル脆弱性を悪用されると、攻撃者が悪意のあるアーカイブファイルを作成される
  • 任意のコードを実行される可能性
  • 脆弱性は実際に攻撃に利用されている
  • ESET 社によって発見された

【参考】

6位 665 pt - Microsoft Windows File Explorer のスプーフィングの脆弱性(CVE-2025-24071)

リポジトリ数: 19 / スター数: 475

  • 権限のない第三者に機密情報が漏洩する脆弱性
  • ネットワーク経由で不正ななりすまし攻撃が行われる可能性

【参考】

5位 766 pt - Windows SMB クライアントの権限昇格の脆弱性(CVE-2025-33073)

リポジトリ数: 9 / スター数: 676

  • Windows SMBにおける不適切なアクセス制御機構により、認証済みの攻撃者がネットワーク経由で権限を昇格させる可能性

【参考】

4位 888 pt - Apache Tomcat partial PUT におけるリモートコード実行や改ざんの脆弱性(CVE-2025-24813)

リポジトリ数: 49 / スター数: 398

  • セキュリティ上重要なファイルの表示やコンテンツ挿入の可能性
  • さらに条件によっては、リモートコード実行の可能性
  • 明確な有害なコンテンツを含まないため従来のWAFによる検出が困難

【参考】

3位 938 pt - Microsoft SharePoint Server におけるリモートコード実行の脆弱性(CVE-2025-53770)

リポジトリ数: 42 / スター数: 518

  • オンプレミス環境の Microsoft SharePoint Server
  • Microsoft のクラウドベースサービスである SharePoint Online および Microsoft 365 はこの影響を受けない
  • Microsoft 社は CVE-2025-53770 に対する攻撃コードが実環境で確認

【参考】

2位 1,473 pt - Next.js の Middleware 認証バイパスの脆弱性(CVE-2025-29927)

リポジトリ数: 111 / スター数: 363

  • Next.js アプリケーション内でミドルウェアによる認証チェックが行われる場合、そのチェックを回避することが可能

【参考】

1位 1,713 pt - Sudo のローカル権限昇格の脆弱性(CVE-2025-32463)

リポジトリ数: 58 / スター数: 3,942

  • Sudo バージョン 1.9.17p1 以前では、ローカルユーザーがルート権限を取得できてしまう脆弱性
  • chroot オプション (-R) を悪用する NSS (Name Service Switch) システムの操作により、悪意のライブラリを root 権限で読み込ませことで攻撃が行われる

【参考】

【番外編】CVE-2025-55182 - React2Shell

 脆弱性公開日が2025年12月以降ということで本ランキングの対象外となった話題となった脆弱性です。

11,005 pt - React Server Components の認証不要のリモートコード実行の脆弱性 (CVE-2025-55182 / React2Shell)

リポジトリ数: 328 / スター数: 7,725

  • 通称 React2Shell
  • 攻撃者が細工したHTTPリクエスト(HTTP経由の不正なFlightペイロード)をReact Server Components(RSC)を処理するサーバーに送信することで、認証不要のリモートコード実行につながる可能性
  • 2025年12月3日に公開された

【参考】

まとめ

2025年の人気脆弱性は以下のようになりました。

CVE ID スコア 公表日 リポ数 スター合計
1位 CVE-2025-32463 1,713 Sudo のローカル権限昇格の脆弱性 2025-06-30 62 1093
2位 CVE-2025-29927 1,473 Next.js の Middleware 認証バイパスの脆弱性 2025-03-21 111 363
3位 CVE-2025-53770 938 Microsoft SharePoint Server におけるリモートコード実行の脆弱性 2025-07-20 42 518
4位 CVE-2025-24813 888 Apache Tomcat partial PUT におけるリモートコード実行や改ざんの脆弱性 2025-03-10 49 398
5位 CVE-2025-33073 766 Windows SMB クライアントの権限昇格の脆弱性 2025-06-10 9 676
6位 CVE-2025-24071 665 Microsoft Windows File Explorer のスプーフィングの脆弱性 2025-03-11 19 475
7位 CVE-2025-8088 592 RARLAB の WinRAR におけるパストラバーサルの脆弱性 2025-08-08 27 322
8位 CVE-2024-49113 563 Microsoft Windows 製品のLDAPサービスにおけるサービス運用妨害の脆弱性 2024-12-10 4 523
9位 CVE-2025-30208 535 Vite で任意ファイルの読み取りが可能な脆弱性 2025-03-24 24 295
10位 CVE-2025-32433 532 Erlang/OTP SSH Server の認証不要のリモートコマンド実行の脆弱性 2025-04-16 34 192